温故知新

みなさん、こんばんは!
今日の仙台は、昼頃まで雪が降りました。
今は雨が降っていますが肌寒いです。

ここ最近、いろんな方々からトレーニング内容の相談を受ける。

あるスイミングクラブでは小学生の低学年から
熱心に体幹部を固めるトレーニング指導をしているとの事。

それも泳ぐ前に行うので本練習の泳ぐ時には
身体が重くなり、いい泳ぎができなくて困っているらしい。

また、ある中学校の陸上部の生徒さんは、
指導者が何かの講習会に参加して覚えてきたトレーニングメニューが
ウエイトトレーニングと体幹部トレーニングだったらしい。

この生徒さんは、安井章泰選手から指導を受けている選手。

安井選手から骨ストレッチの指導や動ける体つくりの
トレーニングを積み重ねてきた選手なので
いかに動けない体になってしまうかが体感で分かるので
嫌で嫌で何とかして欲しいと言ってきたそうだ。

先日も、香川県の守 伸二郎先生と御電話にてお話したのですが
今のトレーニング内容は、『科学的という名の宗教』に翻弄されてしまい
”感じる力”という大事なものを忘れてしまっている。

ある一定の条件下の中で
部分的な数値を計測したところで
人間の身体の動作など解明できる訳などない。

例えば、みなさん右手を肩の高さまで上げれますよね?

この誰でもできる簡単な動作ですら
科学的には解明できないのが本当のところなんです。

筋電図に現れる大きさで『効果あり』の結末。

私には、筋肉が余計な負担をかけられて
泣いている姿が筋電図に写るのだと思っています。

私が尊敬する野口 三千三先生の言葉を思い出します。

◎からだの動きの主エネルギーは、無生物の水や空気や砂・岩石等の
 動きと同じく、重さのバランス状態が生まれる。
 そのきっかけを作り出しそれをコントロールするのが筋肉の役目である。

◎大自然の力(例えば重さ)に抵抗する能力を力と呼び、
 そのような力を量的に増すことがいいことだ、という感じ方・考え方は
 傲慢の極みである。
 力とは自分自身のまるごと全体が、本来の自然そのものに限りなく近づく
 能力のことをいう。

◎『力づくでなければ出来ないような動きは出来なくてもよい』
 『出来ない方がよい』
 『行為をしないということを行為する(しないということをする)』
 『無理をしなければ無理が出来る』
 『丁度いいのが丁度いい』
 『頑張りではなく、したたか(下確か)に』

◎『力を抜けば抜くほど力が出る』次の瞬間、新しく働くことの出来る
 筋肉は、今、休んでいる筋肉だけである。
 今、休んでいる筋肉が多いほど、次の瞬間の可能性が豊かになる。

     ~野口 三千三語録抄から抜粋~

特に、一番最後に書いた文章を何度も何度も読み返して戴きたい!!!

力を常に抜けるトレーニングが本質である。
それは、力を発揮するために必要だからである。

ところが私が現役バリバリだった20年前から
現在もなお体幹部トレーニングで固めてしまっている現状だ。

筋肉量や体幹部を固めることで勝利を収めることが出来るのなら
私が間違いなくチャンピオンになっているはず。

チャンピオンどころか怪我で泣くばかりであった。
もう、いい加減に目覚めて欲しい!

頭でっかちな指導者ではなく、
腑に落ちた”ハラ”の据わった指導者が増えて欲しいと願っている。

明日、1年振りに仙台で甲野先生の稽古会が開かれる。
甲野先生の素晴らしい身体動作を観て勉強させて戴きます。

      感謝

About まっちゃん

◆1968年生まれ◆中京大学体育学部 体育学科卒◆競技歴 陸上競技15年◆自己ベストタイム100m 10秒5(手)10秒68(電)
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